書ききれなかった事③

1本のジーンズを完成させるには沢山の種類のミシンを使用します。
お持ちのジーンズをご覧下さい。
前立てや前ポケット口などは表から見ても裏から見ても普通のミシンの縫い目で
す。これを本縫いミシンと言います。厳密にはポケット口を縫うみしんは二本針
(2本を一度に縫い上げます)なのですでに2種類のミシンです。
続いてベルトループを見て下さい。表から見ると平行に二本のステッチですが、
裏側を見ると糸が左右に複雑に入り組んでいます。これはベルトループ専用ミシ
ンを使わないと作れません。
そのベルトループをジーンズ本体に取り付けているのが、カンヌキミシンです。
英語ではバータックと言われます。
その他、脇や内股のほつれを防ぐオーバーロックミシンや穴かがり専用ミシンな
ど、様々なミシンが使われています。

後ろ見頃のウエストから股にかけて、ヨークと後ろ見頃の接合ぶぶんをご覧下さ
い。表から見ると普通のミシンの縫い目ですが、裏側から見るとボコボコと立体
的な縫い目ですね。これを環縫いミシンと言います。

ここからが『書ききれなかった事』です。MOREAU&CO.のジーンズはユニオンスペ
シャルというアメリカ製ミシンで縫製されています。

このユニオンスペシャルで
縫製されたものと、最新の環縫いミシンで縫製されたものとを比べると、未洗い
の時点ではほとんど差はありません。しかし、洗いを重ねる毎にその表情に差が
現れ、ユニオンスペシャルの実力を思い知る事になるのです。立体感、デニム生
地への食い付き具合、アタリの出具合‥。あらゆる点で違いを実感して下さい。
デニムは分厚く、決してデリケートな素材ではありません。だから、薄手のニッ
トを縫うミシンに比べ、微妙な調整を必要としないと言われています。しかし、
MOREAU&CO.のジーンズを縫製している工場のあらゆるミシンはその筋では非常に
有名な『ミシンの神様』がメンテナンスをなさっていますので、常に完調です。
ぜひユニオンスペシャルで縫製されたMOREAU&CO.のジーンズをお子様に穿かせてあげて下さい。

本物が解る大人に育つかも。です。